世渡りと生きがいNO21〜NO25
                
目次 D


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************ 世渡りと生きがい〔素読の行)vol 21   *************
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1)はじめに
2)漢文読み下し文
3)古典漢文
4)陰陽思考法
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(1)はじめに
 I T 革命とは、何だろうか、40年前に楢山節考という映画があった.
    70歳以上の年寄りは強制的に山に連れて行き死に追いやる田舎のしきたり
 を映画化したものであったが、子供心に見て意味が良く解らなかった事
  を覚えている。 その西洋的楢山節考がこのIT革命であろうか、
    IT(情報技術)に秀でた者が現代を牛耳る時代が始まろうとしている
  が、経験豊富な人達(陽)はITの秀でた者に追い出されようとしてい
  る、若き人たちがIT技術を駆使してITの仕事を推進しようとしてい
  る、アメリカのIT盛況であった都市シリコンバレーが不況にあえいで
    いることをニュースで本物以外は淘汰されると結んでいたがこの本物と
  はIT技術を駆使して、現代世界に奉仕する仕事を見つけいかに行うか
  にかかっているようである。

  (2)古典読み下し文

      我(われ) 当(まさ)に 、

   人の長処(ちょうしょ)を視(み)るべし、

   人の短処(たんしょ)を視(み)ること勿(なか)れ。

      人の短処(たんしょ)を視(み)れば、

   則ち我(われ) 彼(かれ)に勝(まさ)れり、

      我(われ)に於(お)いて、益(えき)無し。

      長処(ちょうしょ)を視(み)れば、

   則(すなわ)ち 彼(かれ) 我(われ)に勝(まさ)れり、

   我(われ)に於(お)いて、益(えき)有(あ)り。


      其の大体(だいたい)に 

   従えば大人(たいじん)に為(な)る。

      其の小体(しょうたい)に、

   従えば小人(しょうじん)と 為(な)る。


    簡訳: 他人、偉人の長所を視て、大志を見習い、其の行動に従えば
      自らも大きくなる。
      他人、失敗者の短所を視て、小志を見習い、其の行動を行えば
      小人となる。


(3)古典漢文

   我当視人之長処 。 勿視人短処。

     視短処。則我勝彼。 於我無益。

   視長処。 則彼勝我。 於 我有益。
                       (言志晩録)


     従其大体為大人。 従其小体為小人。
                        (孟子−告子篇)

 (4)陰陽(易経)思考法

    易経に地澤臨(ちたくりん)と続いて、風地観(ふうちかん)と言う卦が
  配置されている。易しく記すと
    地澤臨は陰4爻(こう)が上にあり、陽2爻が下にある、
    風地観は陽2 爻が上にあり、其の下に 陰4爻を従えている。


    地澤臨は、若年者ー陰(4爻)が年輩者ー陽(2爻)を上から下を見下ろ
  している形である。  臨とは高い所から低いところをのぞき見ること。
    若きIT技術者が上司となり、コンピューターが未熟な年輩者を従えてい
  る様を表現している。
    地澤臨(ちたくりん)ー 見方を変えると若年者は地にいて其のもっと低い
  澤に年輩者がいて見下ろしのぞき見られているのである。
    決して、若年者が高い位置についたのではなく、年輩者(陽)が地より低い
  場に身を引いたのである。
    経験豊富な年輩者は、ITの基本的技術とマクロ的知識を身につけ、この
  ITをどのように、活用して行くかを考えていくことが必要に思う。
    IT,ITと言っても現段階は技術者がリーダーになっていて、其の活用法
  をリードする指揮者が不在である。
    どんな仕事もミクロを調べ、顕微鏡の如くで微細な面を研究することが技
  術者の役目である。

    例えば、医者(技術者)が病院経営することが普通となっているがこの形式
  が国民全体が薬ずけとなったり、医療ミスが多発している大起因である。

    又、学校の先生(技術者)が学校を経営する、管理する校長、学院長となっ
  て、教育改革、いじめ対策を考えてもなんら、方法を見いだせない。 
    此れは、ジャングルの中で顕微鏡を見て2、30年 木の根だけを調べてい
  る人間にジャングル全体を管理することを命じたことに例えることができる。

    どちらに行ったら町に行くことができるのか顕微鏡の眼でジャングル全体を
    を見ようとするのである。

    ITも年輩者は基本的技術とマクロ的知識を学習すれば、次に易経が教え
  る如く風地観 ー年輩者(陽)2爻が若き者(陰)4爻を下に従えている形。
     風が 広く 地上を吹き回るように四方、八方を観察し、管理する様。
   
    風地観の卦は、俯瞰、周観 といい、高いところから広く四方を見渡す形、
  もう一つ、仰観といい 低いところから敬い仰ぎ観る形をも表現されている。

    全体を動かす力は経験豊富な俯瞰する、周観する観方、望遠鏡的、マクロ
    的観察が必要になってくる。 ミクロ的、顕微鏡的観察では部分は動かせて
  も全体を指揮することはできない。

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************ 世渡りと生きがい〔素読の行)vol 22   ************
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1)はじめに
2)漢文読み下し文
3)古典漢文
4)陰陽(易経)思考法
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1)はじめに
  西洋的倫理観は顕在意識の知識から生まれ、東洋的倫理観は潜在意識から
    の知恵から生まれる。 一長一短があり どちらも重要な考えを持っている
    が現代は西洋的倫理観が勝り過ぎている為、あらゆる面で紛争が起きてい
  る。

    小では、個人と他人の争い(いじめ、子供への虐待) 大では国家間の争い、
    戦争を起こしている。 これはすべて顕在意識が勝り、潜在意識の知恵を
  おろそかにしていることに原因がある。


 (2)古典読み下し文

    己(おの)れに反(はん)する者は、

    事(こと)に触(ふ)れて 皆(みな) 薬石(やくせき)となる。

    人を 尤(とが)むる者は念(ねん)を動かせば

    即(すなわ)ちこれ 戈矛(かぼう) 。

    一は 以(もっ)て  衆善(しゅうぜん)の 路(みち)を 闢(ひら)き

    一は 以(もっ)て  諸悪(しょあく)の源(みなもと)を闢(ひら)く。

    相(あい)去(さ)ること  霄壌(しょうじょう)

    簡訳: 自らを良く反省するひとは、すべての事が身を修める薬石となる
       反省せずに、他人を尤(とが)める者は、自らを戈矛をもって自らを
       傷つけるようなものである。
       一つは善の路をひらき、もう一つは悪の源をひらくもので、相隔たる
       事は天と地の違いがある。

   戈矛(かぼう)− 枝に片方だけに刃がある武器、斧のような形
      霄壌(しょうじょう)−天と地のように大差があること。


   人の過誤(かご)は、宜(よろ)しく恕(じょ)すべし。

    而(しこう)して 己(おのれ)に在(あ)っては 恕(じょ)すべからず

    己(おのれ)の困辱(こんじょく)は 当(まさ)に 忍(しの)ぶべし。

    而(しこう)して 人に在(あ)っては 則(すなわ)ち 忍(しの)ぶべからず。

    簡訳: 他の過ちに対しては、寛大でなければならない。 しかし自らの
       過ちに対しては厳しくすべし、自らの辱(はずかし)め、困難は耐え
       忍ばねばならぬが、他人の困辱には忍んではならず決して傍観してい
       るというようなことをしてはならない。

(3)古典漢文

   反己者 触事 皆成 薬石。

   尤人者 動念 即是 戈矛 。

   一 以闢 衆善之路。

   一 以闢 諸悪之源。

    相去 霄壌矣。
                 (菜 根 譚)


    人之過誤 宜恕。

    而在 己則不可 恕。

    己之困辱 当 忍。

    而在人 則不可忍。
                ( 菜 根 譚)



(4)陰陽(易経)思考法

   ******* 東洋的、西洋的思考法の融合 ******

  最近の世界的大きな問題点は 何でしょうか、東洋的倫理観から考えてみ
 ると一つは、アメリカのクリントン大統領の不倫であり、二つはイスラ
 エルとパレスチナとの紛争であろうと思います。

  二つの問題の共通点は 愛  です。 大統領の不倫問題は人を愛するの
 教えを 勘違いして愛し過ぎて肉体問題になってしまっています。
  性本能をコントロールできない結末です。 自らの肉体を管理出来得ない
  人がアメリカ又世界の紛争の舵取りをしようとしていることは東洋的倫
 理からみると不思議な出来事です。 そしてその人の指揮下のアメリカが
  経済好景気となっています。 50年後、100年後この国を鳥瞰する事
  になったとき、真実が見えてくると思います。表面の好景気の裏に 奥深
  い裏面には不景気の渦が巻き、多くの苦しみを味わっている人々がいるの
 です。

  イスラエルとパレスチナの紛争も同じ 愛 と記しました、この愛は自己
  を愛し過ぎる、自国を愛し過ぎるが 起因しています。

  自己を主張する、自己の考えを主張するために 他人、他国の意見を無視
  するのです。  顕在意識の知識が勝ると損得ですべて判断します、善悪の
  判断をする潜在意識が鈍ってきます。

  世界的に顕在意識教育が先行して潜在教育が無視されている結果、表面だ
 けの美、現代だけの幸福を求め過ぎて、裏面、未来の人類の為の遺産を破
 壊していきます。

  東洋的倫理観とは、潜在意識教育を主体とすることです、歴史、理数学は
  顕在(知識)教育が主体となるでしょうが、語学は潜在教育が主体となる
  ことが現今求めるべきことです。
  すなわち知識とならない教育です、顕在意識には残らず、潜在意識を教育
 するのです。 この教えこそ何回もこの項で主張する素読です。

  知識が勝れば、自己主張が強くなり、自己中心的になり、損得だけで動く
 ようになり、物欲、性欲にて行動を起こします。 善悪の判断をする潜在
  意識が希薄となり、自らの精神を制御できなくなっています。

  現代は教育改革、あらゆる改革を求められていますが、其の検討、討議
  する人達は、エリートと言われるミクロを見極める人達ばかり、学者、
 政治家、知識人と顕在意識の達人ばかりです。従いどんな議論をしても
  糸口は見えないし、解決しません。
  知識とならない教育にたどり着くまでには後何十年もかかるでしょう。
  個人が一人一人実践して増えていくことが将来全体が 其の方向に向かう
  方法であろうと思います。
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************ 世渡りと生きがい〔素読の行)vol 23**************
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1)はじめに
2)漢文読み下し文
3)古典漢文
4)陰陽(易経)思考法
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(1)はじめに


今までの時代は顕在意識の優秀な人材が求められたが、これからは直感を
要求される時代に入っている。今までは形ある、アメリカを見習うことだけを
必死になっていた。これからは未知の世界、見本のない道を目指さなけれ
ばトップになれない。経済界、政界、官僚、他すべて顕在意識優秀者ばかり
これからは 潜在意識、直感のすぐれた人、先がみえない道をリードする人材
を要求される時代に入っている。

 (2)古典読み下し文

  天地の道は、極(きわ)まれば則(すなわ)ち反(かえ)り
    
     盈(み)つれば、則(すなわ)ち損(そん)ず。

      簡訳:春夏秋冬、 冬が過ぎれば春にかえり、満月は欠けて、三日月と
           なる。 過ぎればかえり、 満つれば欠ける すなわちこれが天地、
      自然界、人間界の常である。


    名実(めいじつ)は聖人の勝つ能(あた)わざる所なり。


    簡訳:名誉、利益には 、聖人であっても これに 打ち勝つことは
          難しい。


(3)古典漢文

     天地之道、極則反

    盈則損。    (淮南子−えなんじ)


   名実者聖人之所不能勝也。 (荘子ーそうじ)



(4)陰陽(易経)思考法

 最近話題になる17歳の子供たちが他人を壊してみたかった、殺してみたか
 ったといろいろな問題を起こしている。 この子供たちは善悪は知らないのか
 と言えば全員知っているはずである。 彼たちは皆成績優秀者ばかりである。
 最近の傾向として、事件を起こす未成年者の多くは成績優秀、おとなしい、
 規律正しい模範生ばかりである。

  善悪は知っているが行動は伴わないのである。善悪は潜在意識の領域で
  あり行動 も潜在意識が支配している。

  顕在意識だけの判断は物欲、私欲、自己顕示欲が 強くなり自己中心的の
  損得を 持って行動を起こして行くようになる。

  潜在意識だけの判断は善悪を持って行動を起こして行く。そのほかに、潜
  在意識の性質には、空間的に、時間的に、自他的判断が出来ないように
  できている。

空間的判断 :イメージで瞬間的にパリへ行ったり、イギリスに行ったり、
星へ、宇宙へ行ったりして楽しむことができる。逆に高い山岳から落ちた
とイメージ すれば恐怖感を味わう。 今居る場、現実とイメージ空間移動
とを潜在意識は判 断できずに空想イメージにより楽しむことも、驚くこと
も悲しむこともできる。 従い潜在意識は空間的判断ができない。

  時間的判断:昔起こった事を思い出せば悲しんだり、楽ししんだり 又未来
  の事 を考えれば 苦しんだり、楽しんだりする。現今と過去、未来を潜在
  意識だけで は判断出来ない。従い取り越し苦労、持ち越し苦労をするよ
  うになる。

自他的判断:自分と他人とを判別できない。これは中々納得出来ないと
思われる かもしれない。 しかし「あなたが嫌い」と今考えて居る表面意識
(顕在意識)が考えると潜在意識には「嫌い」だけが刻印されてしまう。
  従い時間経過とともに自己謙悪に陥ってしまうのである。

  従い、幼い子供には潜在意識に善行の語彙を多く刻印しておくことが
 大切である。
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************ 世渡りと生きがい〔素読の行)vol 24*************
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1)はじめに
2)漢文読み下し文
3)古典漢文
4)陰陽(易経)思考法
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(1)はじめに


  21世紀の扉が開きました、どのような新世紀になるでしょうか。
   20世紀は一日も休むこともなく世界のどこかで戦乱が続いた世紀であった
  とマスコミで伝えています。 別の言葉でいえば、20世紀は資本主義と共産
  主義との興亡、闘いの世紀であったと言い替えることができるとおもいます。


(2)古典読み下し文

  將(まさ)に之(これ)を縮(ちぢ)めんと欲すれば、
  必(かなら)ず固(しば)らく之(これ)を 張(は)る。
  將(まさ)に之(これ)を 弱(よわ)めんと 欲(ほっ)すれば、
  必ず固(しば)らく之(これ)を強くする。
  將(まさ)に之(これ)を廃(はい)せんと 欲すれば
  必ず固(しば)らく 之(これ)を興(おこ)す。
  將(まさ)に之(これ)を 奪(うば)わんと欲(ほっ)すれば
  必ず固(しば)らく 之(これ)を与える。
  是(これ)を 微明(びめい)と 謂(い)う。
  柔弱(じゅうじゃく)は剛強(ごうきょう)に勝つ。
  魚は 淵(ふち)より脱(だっ)す可(べ)からず。
  国(くに)の 利器(りき)は、以(も)って人に示(しめ)す 可(べ)からず。
                                                (老子36章)


 簡訳: 微明(びめい)-深遠な、微妙な叡知。
 より縮めたいときは先に張って、弱くしたいときは強くさせ、廃する時は興し、
  盛んにさせ、奪いたいときは先ず与えてあげる。 微妙な叡知であり策略
  である。
      物事には表面(陽)の言動と隠された策(陰)がある。
     従い、叡知あるものは剛、強者に勝つ、 魚は川の底より出ると危ない、
      以て国は 隠した武器、理由を他国に解らせてはいけない。

(3)古典漢文
     將欲縮之、    必固 張之。
     將欲 弱之、   必固強之。
     將欲廃之 、   必固興之。
     將欲奪之、    必固 与之。
     是 謂 微明。
     柔弱勝剛強。
     魚不可脱於淵。
     国之利器、不可以示人。
    
 (4)陰陽(易経)思考法

     宮本武蔵の五輪の書のなかで、兵法者の目付きの事で次の如くしるして
     いる。
     「目の付けようは 大きく、広く付ける也。 観(かん)、見(けん)、二つの事。
      観の目を強く、 見の目は弱く、 遠きところを近く見て、近きところを遠
      く見ること兵法の専也。
      敵の太刀(たち)を知り、聊(いささか)も敵の大刀(たち)を見ずと云う事、
      兵法の大事也」
     表面(陽)の状況にとらわれず、 本質(陰)を見抜く眼力を身につけよと
     教えている。     アメリカが第二次世界大戦で日本に勝利して、
     占領補助政策として3S  を施行しました。
    日本人の活力を弱体化するために施したこの政策を
  現代の日本の風潮を見ると政策の意図そのものとなっていることが
    わか ります。
   第一のSは セックスの解放を行う、 第二はスクリーン(映画)テレビ
    に夢中にさせる。 第三はスポーツに熱中させる。 この3Sを奨励し
  て夢中にさせ、日本人の活力、精力、活気をセックス、スクリーン、
  スポーツに向けさせました。
    従い現代はセックスの解放が若者の間では常識化する風潮があります。
  この戦後のアメリカが日本への援助(陽)のもとに隠れた日本人弱体政策(陰)
  3Sあった事を知るべきです。 現代は日本人が汗水たらした結晶がアメリカに
  わたり、貿易黒字国である日本が大不景気、貿易赤字国であるアメリカが好景
  気の結果になっています。
  日本の隠れた政策には果たして、 上記の古典の如く
    「 將(まさ)に之(これ)を廃(はい)せんと 欲すれば
    必ず固(しば)らく 之(これ)を興(おこ)す。」
 この策があっての今の不景気なのでしょうか。  是非とも政治家諸兄に問い
  たいのであります。


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************ 世渡りと生きがい〔素読の行)vol 25**************
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1)はじめに
2)漢文読み下し文
3)古典漢文
4)陰陽(易経)思考法
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(1)はじめに
  最近長野県知事の話題がマスコミを賑わしている。 この知事と県会議員
  との衝突は日本の現代の問題を象徴しているように思う。新風を吹き込む
  には議会(組織)の風習を破壊しなければ、改革を推進できない。
   経済界、政界、学校、病院、会社すべて上下の摩擦があって始めて改革が生
   まれる。

(2)古典読み下し文

      夫(そ)れ主将(しゅしょう)の 法(ほう)は

      務(つと)めて英雄(えいゆう)の

      心(こころ)を攬(と)り 有功(ゆうこう)を

      賞禄(しょうろく)し 志(こころざし)を

      衆(しゅう)に通(つう)ず。

簡訳: リーダーは上層部の人間の心を掴んで 良いことは賞を与え、自分の
       政策、志をその上層部を通じて社会に、民衆に反映させる事が大切
       である。   大衆の人気取りだけでは何にもならない。

(3)古典漢文

    夫主将之法、

     務攬英雄之心

     賞禄有功、通志於衆。

(4)陰陽(易経)思考法
   長野の田中康夫県知事の言動(陽)を県会議員の考え(陰)から見ると「何も
   今までの経過を知らない人間がいきなり来て、次から次へと計画を中止し
   ている言動をたよりない、又憤りを感じていることだろう」 この何も知らない
   素人さがこの県知事の良さ、価値があるのである。この素人が小さな問題、
   木を見ずに鳥瞰して山を見ながら決断していくことが成功できる要因となる。
   部分を見ずに山を見て決断して行く、これからの田中康夫県知事はマクロ
 の見方で常識の固まりである議員達と大いに摩擦を起こして妥協点(中庸)
 を見極めて決断をしていくべきであろう。

 このように部外者が、素人が他の分野のトップになることを現代は求めら
   れている。  違う見方でマクロに見られ改善できるからである。
   経営者が政治家に、大学の講師に、学校の校長になって手腕を発揮してみる
   と意外に大きな成果を上げ、教育改革やイジメ問題も早急に改善策が得られ
   るように思われる。 ノーベル賞の白川英樹氏のいかに発明、発見したかを
  聞いてみるといろいろの分野の人がチームを組んで考え、知識の違う人の意
   見が発見の原動力になったと言明している。
   もう一つの成功の要因は、漢文の教えのとうり英雄となる人達の心をいかに
   掴んで行くかにかかっている。 そのためにはブレーン(頭脳)となる副知事
   他をいかに取り込んで行くかにかかっている。   現代は先が見えない時代に
  入っている、病院関係の医療ミス、大会社の経営ミス、教育関係の先生や
  生徒の問題の多発、すべてトップの管理力の不足に
   ある。知識優秀エリートがトップとなり、問題が見えてから事後処理するこ
   とが常識となっている。 マクロの見方、鳥瞰することができなくなっている。
   ただ上司として上席に乗っているだけ管理もしない、問題視もしない、統率
   もしないのである。
   これからの時代は、頭脳明晰な人がトップになるのでなく、見えない先を
   見通す、先見力、推理力を持った人が舵取りになる必要がある。

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