世渡りと生きがいNO96〜100
 
目次 D
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*************世渡りと生きがい〔素読の行)vol 96**********
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[1]徳の言海- 教うるは学ぶは半ばたり。  
[2]古典読み下し文-世に三亡あり、乱を以て治を攻むる者は亡び
[3]古典漢文- 世有三亡、以乱 攻治者亡
[4]陰陽(易経)思考法- 顕微鏡的考え方から望遠鏡的思考へ   
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[1]徳の言海

〇 教うるは学ぶは半ばたり。 書経
教学半。 
簡訳: 他人に教えることは半分は自分が学ぶことである。



〇 虚にして人を受く。 近思録
虚受人。
簡訳: 心をむなしくして相手を受け止め意見を聞く。


[2]古典読み下し文 

韓非子
  
世に三亡あり、乱を以て治を攻むる者は亡び、

邪を以て正を攻むる者は亡び、

逆を以て順を攻むる者は亡ぶ。


[3] 漢 文 

韓非子
  
世有三亡、以乱 攻治者亡、

以邪 攻正者亡、

以逆 攻順者亡。 


[4] 陰陽(易経)思考法: 顕微鏡的考え方から望遠鏡的思考へ 

北朝鮮の拉致された5人が日本に来て日々変化する心境をテレビ、マ
スコミに報道されている。
この人達の北朝鮮に対する考え方は
      北朝鮮内部だけから見た北朝鮮
外部(日本)から見た北朝鮮

内と外から見た違いは180度転換するような格段な開きがあるであろ
う、その違いを子供たちも日本にきて全員が永住帰国がかなった
時には北朝鮮への真の批判、感想を話してもらえるであろうと思う。

それと同じようなことが大企業経営者(政界、金融、官僚、製造業、
証券業、流通業、飲食業、医療業、教育業)に起こっている。 自ら 
の経営において他の企業組織との競争を自らの狭い視野内部から見た 
他組織、企業を理解しながら自企業を経営しているのである。

会社組織の課長、部長、取締役は見える物、見える人、見える仕事を
内部だけを管理して出世してきたのである。 社長、最高責任者は見 
えない方向、見えない未来を模索し方針を管理していくのである。

この変換は一朝一夕には出来はしない、頭脳と身体の使い方が違って
くるからである。 頭脳の使い方にしても細かいことばかりを几帳面
に完璧にやってきたものが望遠鏡を持ち組織外を見たところで理解で 
きても多くの方法、手段から一つのことを決断できずに周囲の意見に
振り回されて妥協して自らが最終決断は出来なくなるのである。

このように多数決による選択をして顕微鏡的判断をしてしまうのであ 
る。 従い会議、打ち合わせに振り回されてどこの組織も見栄えのし 
ない変革のない選択経営をするのである。


望遠鏡的思考となるためには顕微鏡的視野を捨てなければいけない。
日本人の場合は当たり前のことであるが小さいときから日本語を話す
そのため左脳が発達している、なぜ日本語は左脳を多用するのかとい 
うと、日本語はすべての言葉に母音がついている。
母音とは 「あ」「い」「う」「え」「お」
会話のなかで一語一語に母音がつく言葉が日本語である。
この母音にはすべて多くの意味が含まれているために左脳を酷使する
ようになっている。

それに比べて外国語(英語、フランス語、ドイツ語、中国語、韓国語
ロシャ語、スペイン語他すべて)は右脳を優先している。
(日本人の脳 角田忠信著 大修館  参照ください)

従い日本人は外国語を学ぼうとすると日本語と同じく会話を左脳で学
習しょうとするため何年経ても話せないことになってくるのである。


日本人の脳は日本語の影響で左脳優先にできているために知識脳(左 
脳)が発達している。 従い他人を判断、批判することは優秀な脳を持っ 
てくるのである。 但し自分に対しての考え、行動は愚劣行動を起こし 
ているのである。 タバコの投げ捨て、観光地のゴミ問題など9割の人 
は守れずに富士山などもゴミ処理がうまくいかずに世界遺産から見 
放されている。

経営においてもこの弊害が出てきてこの10年以上の不景気が継続して 
いる。 経営においての中心はお客様と従業員を第一にすることであ 
る。 大製造企業、大金融の経営はリストラという偽りの大義名文で
お客様と従業員を無視した経営を行ってきている。

大企業は製造業、金融業も外国への貢献を8割として日本国内の使命を
果たしていないのが現状であり、日本での使命は修了したことを現在 
の株価が物語っているのであろう。

望遠鏡的見方、考え方に変革する方法は外国人が大企業の経営者に就 
任すると良い結果が得られているように日本国内での異企業への経営 
者の転身を行うことであろう。


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************* 易経を現代に活かす vol 97*******************
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[1]徳の言海-過ちを改むるに吝かならず   
[2]古典読み下し文-饑えは兵を召き
[3]古典漢文-饑 召兵 
[4]陰陽(易経)思考法-健康で長生きする秘訣  
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[1]徳の言海

〇 過ちを改(あらた)むるに吝(やぶさ)かならず。 書経
      改過不吝。 
簡訳: 過ちを改めることにためらってはならない。

〇 老成人 侮る無かれ。 書経 
     無侮 老成人。
簡訳: 人生経験の豊富な老人を馬鹿にしてはならない。


[2]古典読み下し文 

韓非子

饑(う)えは兵(へい)を召(まね)き、

疾(やまい)は兵を召き、

労(ろう)は兵を召き、

亂(らん)は兵を召く。

簡訳: 国民が飢えてくると戦争が起こり、
国民が疲れて疾病が多くなると戦争を呼び寄せる。 
国民が心労で悩むと戦争を引き起こし、
国民の心が乱れ過ぎると戦争を招き寄せる。

注記)この読み下し文は何回も素読はしない方が良い。
    韓非子は性悪説の文は知識で覚える程度に止める。
    人民に餓え、疾、労、亂は戦争を招くのかを考えてください。
    決してこの戦争は他国との争いでなく、それらの周辺に争乱が
    起こってくることを示唆しています。
    江戸時代に農民一揆が起こったように餓え、疾、労、亂の根因
    により争いが起こります。
    現代世界の争乱はすべてここに起因していると思います。


[3] 漢 文 

韓非子

饑 召兵、

疾 召兵、

労 召兵、

亂 召兵。



[4] 陰陽(易経)思考法:健康で長生きする秘訣

60才ぐらいの落語家がまだ我々の業界では私は若手と言われています。

と言い笑いをとっているが落語家には長老が多い。

飲酒に激しい人以外は皆80歳以上長生きしている。

又寺の住職、僧職についている人にも、長生きしている人が多い。

この二つの職業に比べて病気を治す役目の医者は短命の人が多い。

医師の場合は、仕事外で不摂生する方が多いためであろうと思う。
酒,女の遊びが多いため、夜遊び、酒に溺れての身体を傷める人が多い。
これは昼間先生,先生と、呼ばれ自らの発散ができずに陰にこもり患者
の邪気を吸引して溜まりすぎて早死となる人が多いように見うける。
この酒乱の多い職業では学校の先生、警察官の方が多いようである。

長生きの職業、,落語家、寺の僧職は、なぜ長生きなのであろうか、
八十八ヶ所寺廻りの住職の話を聞いていると、皆大きな声で、90
歳以上なのにどっしりと落ちついた良い声をしている。また姿勢が
良くそして話す内容が論語、老子また諺を用いて、解りやすく訥々
と弁じている。落語家は80歳以上の人でも大きな声で、良い声で
ある。最近107歳で金さんがなくなったが、亡くなるまでテレビ
に出てくる二人は大きな声と、笑いも大きかったことを考えると長
生きの秘訣ガ見えてくる。   

長生きの条件

1.大きな声と、遠くまでとどく声を持つこと。
2.姿勢が良いこと。腰骨をまっすぐ立てている。
3. 笑いが多いこと。

長生きの条件は理解できるがこの3つを満足させるためにはどうし
たら良いか、何をすれば良いだろうか。

この長生きの方法こそ素読なのである。日本,中国古典を朗々と声
を出して唱和することである。 唱和するときは姿勢を正し素読す
ることである。

同じ文章を100回素読することは、現代においては速読が流行
っている時代には,納得いかない人もいるでしょう。
しかしこの素読こそ潜在意識を覚醒し、潜在意識が財産となるの
である。現代は1回速く読んで知って顕在意識に知識を入れて終了
して又違う知識を入れる。

顕在意識に多く入れて考えが浅く、思い付いて得であれば,楽であ
れば即行う人間を育ててしまう。 

素読では顕在意識で解釈しない漢文を読んで、唱和する、口,耳
、目、鼻、触覚から潜在意識に注入して行くのである。意味,解
釈を即見たければ見ても良い。

まず平かな混じりの文章を数回読むのである。其の後、漢字だけ
の文章に切りかえて、20回―30回と素読して行く。

平かなと漢字混じりの文章では左脳が働き読んでいくことになる。
この顕在意識(左脳)が働くと潜在意識(右脳)には速やかに入
っていかない。
しかし漢字だけの文章だと潜在意識(右脳)が働き潜在意識に漢
字群が刻印していく、漢字は絵を見る感覚で読むようになる。

平かなが入っている論語,大學、中庸,孟子を読んでも、頭脳の顕
在意識(左脳)から入っていくことになる。 潜在意識の教えに
はならないので、現代と同じ知識教育となる。

知識教育は両刃の剣となり他人に批判することに長けてしまい、
批判が自己嫌悪となり知識が自らに剣を向けてしまう、したがい
その弊害が0さいから60数歳までいじめが学校でも職場、官公
庁、政治,家庭あちこちに見られテレビを見ていればすべていじめ
の言動が蔓延している。   

潜在意識に教えを浸透していないと、善的行動が身体で表現する
言動をとれないですべて否定的言動にエネルギーを費やしてしまっ
ている。


1,この素読の学習は潜在意識から顕在意識に浸透して行く方法である。
2,知識学習は顕在意識から潜在意識に浸透させようとする方法である。

今までは2の知識学習で良かったがこれからの精神文化の時代は、
1の潜在学習にに移行していかなければならない。

しかしこの教育改革を理解することは、知識教育を受けた現代の60数
歳の人まで無理である。極端な言い方をすれば、意味不明の解らない漢
文を素読せよと小学生,中学生に行わせる決断などできるはずがない。



これは個人が塾が親が子供に、祖父が孫と一緒に素読していく方法をと
るようにして寺で、神社で素読会を広げていく必要がある。

今までのように知識の教育を続けていけば官公庁のように無能の秀才
が国を動かし現代のように外国資本に企業、又国が買収されてしまう。

日本人の脳は日本語を母国語とする者は左脳優先で話している。
外国人(日本語以外を話す人)は右脳優先で言葉を話す。
日本人は他国人と違う思考力を持っているのである。日本人の思考と
外国人の思考は異なるため日本の常識は世界の非常識となる事が多い
根因となるのである。(右脳と左脳 角田忠信著 小学館 参照)

日本語を使う人間の使命としてすべての他国人が発明したものを取
入れその物質を軽薄短小、簡易、便利に改良して世界に発信している
のである。

続いての使命は損得だけで動く西洋企業,西洋の国々を善悪で動かす世界
に切りかえる国は日本国だけである。日本人の美徳とはなあー、なあーで
いく曖昧さであった。 日本国を西洋文明から東洋文明の橋渡しにするた
め諸外国から笑い者にされながらこの日本の美徳が存在したのである。

皆で素読の効果を,潜在意識がどのように変わるかを試してみよう。

潜在意識は顕在意識の4−5倍の能力を持っている、その潜在意識
を鍛えよう。

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************* 易経を現代に活かす vol 98*******************
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[1]徳の言海-己れ立たんと欲して人を立つ。   
[2]古典読み下し文-凡そ天地間の事は、古往今来、陰陽昼夜、
[3]古典漢文- 凡天地間事、古往今来、陰陽昼夜、
[4]陰陽(易経)思考法-真言と宇宙意識  
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[1]徳の言海

〇 己れ立たんと欲して人を立つ。 論語
己欲立而立人。
簡訳: 自分が出世をしたいと思うならば先ず他人が良い地位に
つくように努力する心掛けを持とう。

〇 学びて厭(いと)わず。 論語
学而不厭。
簡訳: 学び続けてあきてやめてはならない。


[2]古典読み下し文 

言志四録

凡そ天地間の事は古往今来(こおうこんらい)陰陽昼夜

日月(じつげつ)代(か)わり明らかに、四時錯(たがい)に行(めぐ)り

その数 皆前に定まれり。

人の富貴貧賎(ふうきひんせん)死生寿殀(しせいじゅよう)

   利害栄辱(りがいえいじょく)聚散離合(しゅうさんりごう)に至るまで 

一定の数に非(あら)ざるは莫(な)し。

殊(こと)に未だ之を前知(ぜんち)せざるのみ。

譬(たと)えば猶(な)お 傀儡(かいらい)の戯(ぎ)の

  機関(きかん)已(すで)に具(そなわ)れども、

而も観る者知らざるなり。 

世人(せじん)其の此(かく)の如きを悟らず、

以て己(おのれ)の知力 恃(たの)むに足ると為して

   終身(しゅうしん)役々(えきえき)として

東に索(もと)め西に求め、

遂(つい)に悴労(すいろう)して以て斃(たお)る。

斯(こ)れ亦(また)惑(まど)えるの甚(はなばな)しきなり。


[3] 漢 文 

言志四録

凡天地間事、古往今来、陰陽昼夜、

日月代明、四時錯行、

其数皆前定。

至於人 富貴貧賎、死生寿殀、利害栄辱、聚散離合 

莫非一定之数。

殊未之前知耳。

譬猶傀儡之戯、機関已具、

而観者不知也。 

世人不悟 其如此如、

以為己知力足恃,而終身役々、

東索西求、

遂悴労以斃。

斯亦惑之甚。



[4] 陰陽(易経)思考法: 真言と宇宙意識


前回及び前々回を通じて日本人は日本語を聞き、話す時には左脳が働き、
外国人は自国語を聞くとき右脳が働くことを記しました。
その原因で日本人は外国語を聞き、話す時には左脳だけを使い話す為に
会話ができるようになることに非常に苦労をしています。

学校の英語の先生は半分以上は英会話はできない原因の基になっています。 
聞く時話す時に左脳でなく外国人と同じように右脳を使うようにするため
にはどうしたら良いでしょうか。

日本語の内容を理解せずに声を出すことが右脳を働かせる方法でした。 
これは今流行りの音読であります、しかしこれは流行りでなく昔は日本で教
えの基本であった素読そのものでありそれを現代に合わせた方法です。

1回読むだけでなく同じ文章を何回も声を出して音読することが右脳を働か
せる方法です。
この100回も、200回も声を出して素読(音読、朗読)することにより日本語
であっても右脳が働くようになってきます。
何回も素読することにより右脳に深く浸透してその内容が身体で行動と
なって表現されるようになってきます。
中国古典、日本の古典であれば道徳的な事、言動の処し方等が言動として
自然と表れてきます。
教え、名言であれば機に応じて口から考えずに朗々と名言が出てきます。
外国語であれば何回も音読した文章が即会話として口から発します。

昔から真言宗の僧侶が他国に仏教を広めに外国に行き、着任してから4日
目から現地人と普通の会話を交わしていたという話を聞いております。
江戸時代、明治の日本人が外国人と直接会話をすることに余り苦労せずに
外国語を話したことは素読の素養があったことが上げられます。

真言宗は求聞持聡明法という修法があり音読数秒ほどの真言を100日間で
100万回唱えると1回見たこと聞いたことは即覚えてしまい忘れないという
修行者が語学習得、教え、お経を覚えることに活用したことです。

そのほかに42文字の延命十句観音経を3千回から1万回唱えるとどんな病気
も癒えると言う教えがあり200年前に多くのその功徳を白隠禅師が著書で記
しています。

右脳に同じ意味不明の語句を何回も素読(音読)することは頭脳にも、身体に
響きが変化を与え頭脳明晰、身体健康に大いに役立つこと多くの方により現
代の人々にも体験されています。

現代人の考えの意味が理解できることを音読しても左脳が働き良き効果が期待
できません。 右脳に働かせて素読することです、そのためには意味不明な語句
であり、右脳は左脳の数倍の能力があり、繰り返す回数が多ければ能力が無限の
宇宙意識が働き無限能力を発揮するようになります。


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************* 易経を現代に活かす vol 99***************
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[1]徳の言海- 忠告して善く之を導く。  
[2]古典読み下し文ー漢文ー 十七条憲法 聖徳太子 
[3]陰陽(易経)思考法ーノーベル賞とひらめき
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[1]徳の言海
論語 

〇 忠告して善(よ)く之を導く。

不可(ふか)なれば則ち止む。

(子曰)忠告而善導之。 不可則止。 



[2]古典読み下し文 ー 漢 文 

十七条憲法 聖徳太子

一に曰く和を以て貴(たっと)しと為(な)し、

忤(さから)うこと無きを宗(むね)と為(な)せ。

人皆(みな)党(とう)有り、忤(さから)うこと無きを宗とせよ。

達する者少なし。 是れを以って或いは君父に順(したが)わず、

隣里(りんり)に違(たが)う。 然(しか)れども、上和(やわ)らぎ、

下睦(むつ)まじく事を論じ諧(かな)うとき、事理自ずと通ずる。 

何事か成らざらん。

一曰 以和為貴  無忤為宗 人皆有党 亦少達者 是以

或不順君父 乍違干隣里 然上和下睦 諧於論事 

則事理自通 何事不成


二に曰く篤(あつ)く三宝を敬え。三宝とは仏法僧なり。

則ち四生(しせい)の終いに帰するところ、万国の極宗(おおむね)なり。

何の世も何人もこの法を貴(とうと)ばざらん。

人、尤も悪しきもの鮮(すく)なし。 能く教え之に従う。

三宝に帰さずして、何を以てか枉(まが)れるを直(ただ)さん。

    終いに帰するところーよりどころ
極宗ー秀れた心の教え
四生ー卵生、胎生、湿生、化生ー 生きとし生けるもの

二曰 篤敬三宝 三宝者仏法僧也 則四生之終帰 万国之極宗

何世何人 非貴是法 人鮮尤悪 能教従之 基不帰三宝 

何以直枉


三に曰く詔(みことのり)を承(うけたまわ)りては必ず謹め、

君(くん)は之れ天とす、臣(しん)は之れ地とす。

天は覆(おお)い地は戴(いただ)き、四時に順(したが)い行いて、

万気(まんき)通うことを得(え)る。

地、天を覆(おお)わんとするときは壊(こわ)るることを致さん。

是(これ)を以(もっ)て 君(くん)言うときは臣(しん)承(うけたまわ)る。

上(かみ)行うときは下(しも)靡(なび)く。

故に詔(みことのり)を承(うけたまわ)りては必ず慎(つつし)め。 

謹(つつし)まずば、自ずから敗れん。 


三曰 承詔必謹 君則天之 臣則地之 天覆地載 四時順行 

万気得通 地欲覆天 則致壊耳 是以 君言臣承 

上行下靡 故承詔必愼 不謹自敗


[4] 陰陽(易経)思考法: ノーベル賞とひらめき

ノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんは間違えて他の物質を入れたことに
より偶然により新発見することができたと発表していました。
果たして偶然によるものであったのでしょうか。

顕在脳においては偶然であったでしょうが潜在脳においては必然で導かれて
の発見であったと思います。
新発見においてはすべて顕在脳(知識脳)の及ばない行動を起こしている
場合は多いのです。

小説、音楽においての創作においてもひらめきにより物語りが一瞬のうち
にまとまり小説が著作できたり、作曲においても交響曲全体が一瞬のうち
に天から舞い降りてきて名曲が完成されたという話は良く聞かれることで
す。

発明、発見、創作では顕在意識は必死に考え、忍苦し時に完全な錯乱状態
に陥り、また行動して時間を経て倦む事なく努力した後に無限能力を持つ
潜在意識がそのすべてをまとめ上げながら時を経た後気持ちが和らいでい
るとき、風呂に入っているとき、目が覚めてウトウトしているとき、散歩
している時一瞬に天から良い考えひらめきが脳裏に入ってくるのです。

以上のような頭脳の仕組みは潜在脳から顕在(知識)脳が伝える働きを
します。 この働きを活発にするためには

潜在意識(右脳)ーー 脳梁ーー 顕在意識(左脳)

橋渡し役である脳梁を頻繁に使えるようにする必要があります。
其のためには潜在脳(右脳)に多くの語彙を刻印する必要があります。
この語彙は顕在(知識)脳には解釈できない語彙が理想です。
なぜならば理解できる言葉は左脳(顕在)が働き右脳(潜在)に浸透し
ないからです。 
従い言葉を只大きな声を出して素読するのです。 発明のために実験す
るように何回も素読して潜在(右脳)に刻印するのです。

潜在意識に多くの言葉、漢字群が刻印されると少しずつひらめきがあり
脳梁を通じてその不明な漢字、言葉が行動として体得されてきます。

その脳梁をより活発にするためには同じ文章の素読を数多く行うことが
必要です。 宗教者が真言を百万回唱えると頭脳明晰となることもこの
顕在と潜在の橋渡しの脳梁を活発にすることが目的であったのです。

人間は見たこと聞いたことはどんな些細な事でもすべて覚えているの
です、それを忘れてしまうことはこの脳梁を活かすことを怠っている
のです。
現代人は顕在(知識)脳に覚えることを学生、社会にあっても一番で
あると常識化されています。 そのことにより表面は頭脳明晰と思わ
れている者が皆邪悪行動を起こして小さな犯罪が横行しています、自
転車放置の問題、観光地のゴミ問題、電車内痴漢、落書き問題、商店
内の商品万引き、いじめなどの行動は知識が顕在脳に入っているが潜
在脳には伝わっていないために道徳的行動を自然と行えないのです。

道徳的行動は道徳教育などいらないのです、知識脳に覚えさせるので
なく潜在脳(右脳)に刻印するのです。 そのために素読が必要なの
です。

素読ー 文章の意味や内容を考えずに文字だけを声を出して読むこと。

必ず解釈を考えれば左脳(知識脳)に入ってしまいます、考えずに音読
することが必要です。 日本人の場合右脳(潜在脳)に文章を刻印する
為には素読が必要です、何回も素読することが道徳的文章が道徳行動を
自然と行える態度を養うのです。

先に示した諸問題、 自転車放置の問題、観光地のゴミ問題、電車内痴
漢、落書き問題、商店内の商品万引き、いじめを解決する方法は一般
家庭において親が子供に、祖父が孫に、塾で先生が生徒に素読を行わ
せることです。 学校教育課程にこれを行わせれば覚えさせる教育に
なってしまいます。

絶対に覚えさせない事、暗記させないことです。 只素読、只素読する
ことです、読みだし文を読んで、漢文を見ながら其の読みだし文が自
然と口から出てくるようにすることです。
漢字を見ることは絵を見るのと同じように右脳が働きますから漢字から
読みだし文が出るように素読することです。

現代は顕在脳の教育です、その修正するためには家庭において潜在脳に
漢字群を刻印する素読学習をすべきです。 其の方法がひらめき脳をつ
くり、道徳行動が生まれ養成する礎となります。


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************* 易経を現代に活かす vol 100******************
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[1]徳の言海-天の時は地の利に如かず   
[2]古典読み下し文ー漢文ー 
[3]陰陽(易経)思考法-性善説と性悪説の学び方  
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[1]徳の言海

天の時は地の利に如かず。
地の利は人の和に如かず。 孟 子

      天時不如地利。
    地利不如人和。

簡訳: 物事に成功するためには天の時運より、地の利より
人の和を得ることが重要である。

[2]古典読み下し文 ー 漢 文 

   十七条憲法 第四条 

群卿(ぐんけい)百寮(ひゃくりょう)、礼を以て本と為す。

其(そ)れ民を治むる本は、かならず礼にあり。

上(かみ)、礼なきときは、下(しも)、斉(ととのお)らず。

下(しも)、礼なきときは、かならず罪あり。

ここをもって、 君臣(くんしん)礼あるときは、 

位次(いじ)乱れず。 

百姓(ひゃくせい)礼あるときは、 国家おのずから治まる。


 上記の漢文 
   十七条憲法 第四条

群卿百寮、以礼為本。

其治民之本、要在乎礼。

上不礼、而下非斉。

下無礼、以必有罪。

是以、 君臣有礼、 

位次不乱。 

百姓有礼、 国家自治。


[4] 陰陽(易経)思考法: 性善説と性悪説の学び方

半世紀前にインドで狼に育てられた子供が発見され保護されたことが
ある。 其の子供は夜になると狼のように狼そっくりな吠え声を叫ん
で歩き方も四つ足で素早く駆け歩いて遠くの生肉の匂いに気が付き捕
りに出掛け寒くなっても服を着ることを拒んだそうである。

頭脳に狼としての生態を刻印されてしまい人間としての性質を無くしてしま
ったのである。
現代社会を観ると動物以下の生態を刻印され、けもの化された人間の仮面を
かぶった者が大勢いることがわかる。

公衆便所に生まれたばかりの我が子を捨てたり、電車の乗り降りで肩がぶつ
かっただけで殴り殺すような野蛮な行い、見知らぬ人と会ったその日に性的
関係を持つ行為、報道される記事を見ると数え切れない動物以下の行為が多
く掲載されている。

この日本でどうしてこのような言動になってしまったのであろうか、これは
動物以下の性質を幼い時に頭脳に刷り込まれた結果であろう。

この自らの頭脳に人間としての正しい生き方を刻印する方法を記してみよ
うと思う。

現代は知識教育として覚えさせることに重きを置いている為に人間性を欠
いた面が見られる。 多くの知識を詰め込み、知らなければ頭が悪いと言い
無駄な知識でも豊富であれば頭が良いと思われる。

顕在意識の教育が主体となっていることに大きな過ちがある。
これを是正することがこれからの主眼である。

潜在意識教育を主眼とする方法
1、 性善説の学び-内容を解釈せずに只素読 潜在意識から顕在意識へ

2、 性悪説の学び-内容を良く吟味解釈して朗読する。
顕在意識から潜在意識へ

人間の性は善か悪かと昔から論議される、易経思考では善でも有り、悪でも
有ると導かれる、なぜならば顕在意識は損得を主体に考え自らの得になる事
を選ぶ性悪的頭脳であり、潜在意識は善を主体に考える性善的頭脳である。

論語、孟子など性善的文章を潜在意識に浸透させて、荀子、韓非子など性悪
的文章を顕在意識に保持させることが自らの善悪を判断させていく方法であ
ると考える。

今までは性善的文章を顕在意識に保持して他人の悪を見ると腹を立て正義感
を理由に他を力でたたくことを善しとする理がまかり通っていた。
これが過ぎると犯罪で有り、其の基は過ぎた正義感である。 

真にまじめ過ぎる者、おとなし過ぎる者が大きな犯罪を犯す基はこの正義感
なのである。 顕在意識の性善的な考えは他人に押し付ける考えが善である
と思っていくのである。

他人のささいな悪を自らの正義感で他人に押し付ける言動が激しくなって
いることが精神的葛藤を作り出し自らの頭脳と身体を傷つける基を作って
いるのである。

性善的教えは(顕在でなく)潜在意識に浸透させることが心身共の自己変
革につながる方法である。

1、 性善説の学び-内容を解釈せずに只素読 潜在意識から顕在意識へ

論語を学ぶとしたならば読み下し文を何回か音読して其の解釈をせずに声
を出し読み、内容を解ると日本人の脳は顕在意識に入力してしまうので意
味は考えずに只素読することである。
其の後其の漢文だけを見ながら読み下し文を素読するようにする。

子曰、学而時習之、 不亦説乎。
有朋自遠方来、 不亦楽乎。
人不知而不慍、不亦君子乎。

漢文は 主語+述語+目的語 と並記されているので指で指し示しながら
読み下し文を声を出していきます。
目と口と耳と触覚から潜在意識に刻印していく。

意味内容は100回以上素読することにより潜在意識は学び取り顕在意識
に時を経て伝えてくれる。 


2、 性悪説の学び-内容を良く吟味解釈して朗読する。
顕在意識から潜在意識へ

荀子や韓非子などは内容、意味を理解してから朗読する。
理解しながら朗読することにより顕在意識に定着するようになる。


このように学んだ語彙、漢字群が豊富であれば難解な仕事、問題に対処
するときに頭脳内の性善、性悪の対処法を他方面から編み出して独自の
考えを引き出してくれるようになる。

これをより役立てるためにも
潜在意識には 性善的内容を刻印させる。

顕在意識には性悪的、 荀子、韓非子、孫子、マキャベリー、他兵法
 を学ぶこと。


私たちは一つのことが絶対に正しいという考えは捨てなければならない。

これが絶対真理であると固執した群れから争いを生じている。
その最たるものが宗教である。
絶対真理たる一宗教が他を圧すると異なる真理を絶対とする群れとの争い
が生まれている。
これらは歴史が証明している。

これらを学ぶために自らの顕在意識と潜在意識に自らの独自の考えを持た
なければならない。
其のためには性善(道徳)は潜在意識に植え付け、性悪(韓非子、マキャ
ベリー) を学ぶ事が必須であろう。

これからは日本国内だけでなく世界に飛翔するためには韓非子、マキャベ
リー、兵書を心の武器にしなければならない。
潜在には性善、道徳を持ち合わせることは当然であろう。

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